しじみと血液の関係性

健康診断の項目のひとつである血液検査は、現在の健康状態を知る大事な手掛かりとなります。身体中をめぐる血液の健康なくして身体の健康はないと言えるでしょう。しじみに含まれる栄養素には、血液の状態を改善する効果もあります。しじみと血液の関係性についてご紹介します。

血液をきれいにする効果

しじみに含まれている栄養素から得られる効果として、血液をきれいにしてくれる、というものがあります。

オルニチンで毒素排出

しじみに特に多く含まれているとして有名なオルニチンは、オルニチンサイクルという回路でアンモニアを無害な尿素に代謝します。肝炎などでアンモニアの代謝がスムーズに行われない場合、血中アンモニアが上昇します。肝臓の炎症が進み劇症肝炎となり、さらに血中アンモニア濃度が高くなると肝性脳症を発症する場合があります。オルニチンを摂取することで、オルニチンサイクル、ひいては肝機能をサポートする効果が期待できます。

タウリンでコレステロール低下

しじみなどの二枚貝にはタウリンが含まれています。タウリンには様々な働きがあることがわかっていますが、そのうちのひとつに、コレステロール低下の作用があります。タウリンは胆汁酸と結合する性質があり、タウリンを摂取することで胆汁酸の必要量が増加します。胆汁酸の生成にはコレステロールが使われますので、コレステロール値の低下が期待でき、血中コレステロールの低下は動脈硬化の予防につながります。

グリコーゲンの血糖値調整効果

しじみに含まれているグリコーゲンは、複数のブドウ糖が連なった多糖類に分類されます。ブドウ糖は脳をはじめ身体の各種器官のエネルギー源となります。普段は肝臓と筋肉に貯蔵されており、必要に応じて血中に放出され血糖値を調整する役割を担っています。血糖値が下がると脳がエネルギー不足となり集中力や記憶力が低下するほか、精神的にイライラする原因ともなります。糖分の過剰摂取は血糖値の急激な上昇を招きますが、しじみに含まれているグリコーゲンなら穏やかに血糖値に働きかけますのでコンスタントに毎日のメニューに取り入れると良いでしょう。

以上のように、しじみには血液をきれいにしたり、調整をしたりと健康に役立つ効果が期待できます。血液検査で気になる項目がある方には特におすすめしたい食材です。また、忙しくて食事に気を配れないという方には、しじみのエキスを使用したサプリメントもおすすめです。ぜひ検討してみてください。